通常、メインプロセッサを変更するというのは心臓を入れ替えるような手術をするようなもので、簡単にできるような話ではない。仮に、移行に失敗すると現行のシステムが動かなくなる上に、ユーザーの信用もサードパーティーの信用も失って一気に凋落する要因と化す。ところが、アップルは、その長い歴史の中で、「68K」「PowerPC」「Intel」と三度に渡ってCPUを変更しており、そのたびに移行を成功させてきたとい […]
すでにクラウドでは大手が大手同士で苛烈な価格競争を行っているので、巨大なスケーラビリティを持った企業でないと太刀打ちできない領地になっている。だから、グーグル、アップル、マイクロソフト、アマゾンの4大巨頭は互いに競争しながらも4社独占の世界になろうとしている。クラウドと言えば、他にもIBMやオラクルやアドビ等も独自のクラウドを用意しているのだが、スケールや質で言えば先頭にいる4大巨頭に敵わない。( […]
(6月11日。アドビが2020年第2四半期の業績を発表しているが、過去最高収益を達成している。素晴らしい企業が改めて読んで欲しい) アドビがソフトウェアをサブスクリプションモデルに切り替えたのは2011年からであり、当初は「なぜ毎月アドビにカネを支払わなければならないのか」と大不評であり、大いに反発するユーザーも多かった。しかし、このサブスクリプションモデルはユーザーも「常に最新のバージョンを常に […]
人は自分の人生が常に「右肩上がり」であって欲しいと願う。資産はどんどん膨らみ、持ち物はどんどん増え、社会的地位もどんどん上がって欲しいと願う。大きくなること、巨大化することが、すなわち幸せになることであると思うからである。だから、どこまでも巨大化を突き詰めていき、それを止めることは決してない。(鈴木傾城)
コロナウイルスの集団感染や爆発的大感染は何度もぶり返すし、一時的に落ち着いたとしても何度も何度も感染者の増大や死者の増大が起こる。そもそも、途上国はこれからもっと増えていくわけで、いくら先進国が収まったと言っても第二波・第三波は人の動きが制限できない以上は避けられない。そのたびに、実体経済は悪化してしまう。(鈴木傾城)
1955年から1970年代までの間、日本はGDPで見るとお話にならないほど貧しかった。しかし、「これからどんどん世の中が良くなっていく」「所得倍増だ」「欲しいものは何でも買っていい」という高度成長期特有の超ポジティブな楽観論が社会全体を覆い尽くしていたので、人々の心理は笑ってしまうほど「豊か」だった。(鈴木傾城)
この記事はブラックアジアに移行しました。
この200年、世界は激震に見舞われてきて第一次世界大戦、第二次世界大戦のような全人類を巻き込んだ殺戮戦争も起きているが、株式市場はビクともしないで生き残ってきた。日本でも証券取引所はBー29で日本本土が焼き尽くされている昭和20年のギリギリまで開かれていて、株式の取引が行われていた。それほどまで株式市場は、社会の中心に組み込まれているシステムである。(鈴木傾城)
事故で半年寝たきりだった人に「骨が固まったら明日から歩け」と放り出しても歩けない。半年も歩かないと、歩けなくなっている。本当に足が前に出ない。当たり前にできたことができなくなっている。それでも骨や筋肉や神経が無事であれば、「リハビリ」という反復運動をすることによって、徐々に歩けるようになっていく。しかし、もしここでリハビリという反復を拒絶したらどうなるのか。(鈴木傾城)
トヨタの「カイゼン」はもちろん「改善」という言葉からきているのだが、これはトヨタの副社長にして技術者であった大野耐一氏が製造工程における効率化と合理化を推し進める手法としてトヨタに定着させたものだった。ところで、この大野耐一氏が推し進めたカイゼンの中で大きなウエイトを占めているのは「整理」と「整頓」であった。(鈴木傾城)
過大な借金を抱えて、返せなくなったら人生の終わり。「そんなことは誰でも知っている」と、みんな言う。しかし私自身は、日本人がそれをしっかりと認識できているとはまったく思っていない。なぜなら、多くの日本人は持ち家に過大な幻想を抱き、「住宅ローン」という大きな借金を抱えて「返せなくなったら人生の終わり」をなぞっているからだ。(鈴木傾城)
だから私は、1997年のアジア通貨危機でも、1998年のロシアデフォルトによる金融市場の暴落にも、2000年のITバブル崩壊でも、2001年の同時多発テロ事件による金融ショックにも、2008年のリーマンショックでも、2011年の東日本大震災でも、生き残ってこられた。これまで一度も経済的に追い込まれたこともなかったし、首が絞まることもなかった。私は要領が良かったのか。いや、そうではない。(鈴木傾城)
安全地帯に引きこもって「自粛しろ」と言っている人が何もしないで800万円を手に入れるほどのポテンシャルがあり、一方では「自粛したくない」と思っても自粛せざるを得ない人が路頭に迷って苦しむ。そういうわけで、コロナショックが終わる頃には、相変わらずカネが減っていない富裕層と路頭に迷った貧困層に分かれ、格差は凄まじいものになっていくだろう。
中国発コロナウイルスによって世の中は変わった。今、私たちは激動の時代の中に生きている。一部のセクターを除いて、多くの企業が経営が成り立たないようなところにまで追い込まれている。倒産も増え、失業者も増えている。決断や、生き方や、考え方や、行動をひとつ間違えると、文字通り経済苦に落ちてしまうような危険な時代である。このような時代には「臆病」になることが生き残りの重要な要素となる。(鈴木傾城)
経済活動を再開したら確かに感染者も増えるし死者も増える。しかし経済活動を再開しなくても経済が崩壊して「経済死」する国民も増える。どちらかを選べば、みんな安全で幸せになるというのはあり得ない。どちらを選んでも完璧な封じ込めもできないのであれば、立ち向かった方が展望が開ける。(鈴木傾城)
人々は自宅に「軟禁状態」になることによって、ますますインターネットへのシフトを余儀なくされており、日常生活のほとんどをインターネットを介して完結する世界に足を踏み入れたのである。コロナによる自粛が長引けば長引くほど、人々の「自宅完結」は習慣になっていき、やがて人生になっていく。(鈴木傾城)