クラウド関連銘柄の上昇。コロナがより時代をデジタルファーストに加速させた

クラウド関連銘柄の上昇。コロナがより時代をデジタルファーストに加速させた

すでにクラウドでは大手が大手同士で苛烈な価格競争を行っているので、巨大なスケーラビリティを持った企業でないと太刀打ちできない領地になっている。だから、グーグル、アップル、マイクロソフト、アマゾンの4大巨頭は互いに競争しながらも4社独占の世界になろうとしている。クラウドと言えば、他にもIBMやオラクルやアドビ等も独自のクラウドを用意しているのだが、スケールや質で言えば先頭にいる4大巨頭に敵わない。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019メディア『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

クラウド関連の銘柄はコロナ禍において一気に上昇

新型コロナウイルスによって人々は「ステイホーム」を余儀なくされているのだが、これによって人々は家庭でもパソコンに向き合う時間が公私共に増えていき、Web会議を筆頭としたリモートワークが必須の社会となっていった。

リモートワークとはネットワークを介した仕事なのだが、ここで重要になってくるのは言うまでもなく「クラウド」である。人々が各々のデータをローカルに保存していては多人数で仕事ができない。また、セキュリティ的にも問題がある。

では、どうするのかというと、クラウドを使うことになるのだ。クラウドによってリモートワークが可能になる上に、セキュリティも担保され、ファイルの紛失問題もなくなる。

クラウドの重要性がコロナ禍で一気に浸透して、クラウド関連の銘柄はコロナ禍において一気に上昇している。コロナがより時代をデジタルファーストに加速させたとうい現状が目の前にある。

最近は精彩を失っていたマイクロソフトもクラウドで再び時代の最先端に踊り出て輝きを増している。この時代のシフトは、非常に重要だ。(マネーボイス:マイクロソフト、コロナで再び脚光。アップルを抑えて覇権を握るワケ=鈴木傾城

一度、こうした利便性を手に入れたら人は決して後戻りすることはないので、クラウドの重要性はこれからも当面は続いていく。

だから、グーグル、アップル、マイクロソフト、アマゾン等のハイテク産業の巨人は、こぞってクラウドに莫大な投資を行ってユーザーの囲い込みを行っているのだ。

いったん、囲い込みに成功すれば、そこからは継続的な「日銭」が入って収益は安定することになる。クラウドは今や巨大ハイテク企業にとっては欠かすことのできない最重要分野なのである。

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「インターネット、自分撮り、クラウド」で悲劇が

私自身は2012年頃まではクラウドのセキュリティに非常に懐疑的で、自分のデータをクラウドに保存するのをためらった。クラウドに関しては、遅かれ早かれセキュリティ関連から大きな問題が引き起こされると見ていた。

それが的中したのが2014年だった。

この年、アップルのクラウドである「iCloud」にデータを保存していたハリウッド女優たちのアカウントがハッキングされて、彼女たちのヌードが大量にばらまかれるという大惨事が引き起こされた。

インターネット、自分撮り、クラウド。この3つが大量流出を生み出したのである。

甘いパスワードを使用していると、ハッカーの「ブルートフォースアタック(総当たり攻撃)」の手口で簡単に破られる。ブルートフォースアタックとは、ウィキペディアではこのように説明されているものだ。

『暗号や暗証番号などで、理論的にありうるパターン全てを入力し解読する暗号解読法。例としては、自転車のチェーンロックやトランクのダイヤル錠を、全ての番号の組み合わせ(4桁なら0000から9999まで)を片っ端から試す方法と同じで、この「片っ端から」で、いずれ正解に行き着こうというもの』

自分の名前、生年月日、あるいは「password」やら「12345」のような甘すぎるパスワードをクラウドに設定して、そこに自分のプライバシーのすべてをありったけ保存しているというのは、鍵をかけていない自分の家に現金すべてを置いておくに等しい。

アップルのクラウドにプライバシーのすべてを保存してハッキングされた2014年のハリウッド女優ヌード流出事件は、クラウドの危険性を如実に示すものとなった。

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やっと私もクラウドを使うようになっていった

この流出事件ではヌードが大量流出してしまった女優たちが最も衝撃を受けたはずだが、それに劣らず大きなダメージを受けたのはクラウドを運用していたアップルだった。

以後、アップルはクラウドに関しては神経質なまでにセキュリティ重視とプライバシー保護に突き進むようになり、大きな問題を引き起こすことは次第になくなっていった。アップルは「とにかくデータを守る」ことに徹するようになった。

今や警察当局すらもアップルのクラウドに保存されたデータにアクセスすることができなくなってしまっているほど、そのデータは頑丈に守られている。

フェイスブックが、ユーザーのデータを簡単にのぞいて切り売りしているのとは対極の姿勢になったのは、こうした悲劇的な事件があったからでもある。

この事件以後、グーグル、マイクロソフト、アマゾンもセキュリティをかなり強化するようになり、やっと私も2015年から2016年あたりからクラウドを使うようになっていった。

私の場合は、過去に撮りためた写真から差し障りのないものをバックアップ代わりにクラウドに保存するのがメインになっている。

その差し障りのない写真だけでも数ギガ分あるわけで、これをクラウドに保存しておけば、自分が所有しているハードディスクが故障して読めなくなったとしても、いつでも取り戻せるので安心感はなかなかのものだ。

今までは、ローカル側の物理データの破損や紛失でさんざん重要データがなくなったが、クラウドはその点「大手ハイテク企業が細心の注意で保管してくれる」わけで自分がやるより確かではある。

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いまややモンスター化しているという認識を持て

私ですらもクラウドに移行した。私よりも割り切っている人ならば、もはやプライバシーのほぼすべてをクラウドに移行していたとしても不思議ではない。

同じクラウドに大事なデータを保管するというのであれば、誰もが考えるのが「絶対にサービスが止まらず、ハッキングにも強く、名の知れた安心できる企業に預けたい」ということだ。

自分のデータを預けるのだから、聞いたこともないような新興企業であれば躊躇してしまうし、思い切って預けたとしてもサービスがいつしか停止したり、データが吹き飛んでしまうような重大事故が起きたりすることもある。

またユーザーが増えれば増えるほどアクセスのスピードが落ちたり、サービスの質が悪くなることもある。

そう考えると、クラウドにデータを預けるのであれば「大手に預けたい」と考えるのは当然のことだ。クラウドは、ある意味「巨大な大手が圧倒的なアドバンテージを得る世界」であると言える。

すでにクラウドでは大手が大手同士で苛烈な価格競争を行っているので、巨大なスケーラビリティを持った企業でないと太刀打ちできない領地になっている。だから、グーグル、アップル、マイクロソフト、アマゾンの4大巨頭は互いに競争しながらも4社独占の世界になろうとしている。

クラウドと言えば、他にもIBMやオラクルやアドビ等も独自のクラウドを用意しているのだが、スケールや質で言えば先頭にいる4大巨頭に敵わない。

クラウドはいったん独占できれば長きに渡ってユーザーを囲い込めるので大きな利益が転がり込んでくることになる。そのような観点から見ても、4つの巨大ハイテク企業は突出した影響力を持ち続けることになる。

グーグル、アップル、マイクロソフト、アマゾンは、いまや規模においても影響力においても社会的重要性においてもモンスター化した特別な企業と化している。これらの企業の重要性は、より増していくことになる。

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