「スマートフォンひとつで仕事ができる」が理解できないのであれば終わりだ

「スマートフォンひとつで仕事ができる」が理解できないのであれば終わりだ

誰も頼りにできない中で生き残るためには、「自分に何が必要なのか」を常に考えておかなければならない。生き残るために必要な武器は自分で手に入れるしかない。現代社会は超高度情報化社会なので、一般的には高度に専門化・体系化された知識が必須である。端的に言えば、ハイテクとインターネットの高度な知識が必要になる。それが武器となって収入を生み出す。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019メディア『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

名だたる企業が45歳で社員を追い出している現状

2018年6月、NECは45歳以上の社員を対象に3000人の早期退職を募った。2018年10月、キリンは45歳以上の社員を対象に早期退職を募った。この年キリンは最高益だった。

2019年1月、カシオ計算機は700人は45歳以上の社員を対象に早期退職を募った。2019年3月、富士通は45歳以上のすべてのグループ社員を対象に早期退職を募った。2019年10月、セブン&アイ・ホールディングスは4000人規模の人員削減を発表した。

大正製薬も、アステラスも、武田薬品も、みずほ銀行も、三菱UFJ銀行も、三井住友銀行も、コカコーラ・ボトリングも、それぞれリストラを進めている。ほとんどが45歳以上の社員で、リストラの規模は数百人から数万人にのぼる。

終身雇用の時代が終わったことを見せつける動きである。

企業のビジネスサイクルも短くなり、企業の効率化で人が要らなくなっている。さらに、新しいテクノロジーが次々と社会を変え、今までの仕事を消滅させ、複雑化させ、高度化させていく。

政府は70歳まで雇用の延長を企業に命じているのだが、企業は45歳以上の社員をどんどん切り捨てているのだから、まるっきり逆の動きが起きている。

冒頭であげた名だたる企業が45歳で社員を追い出しているのを見ても分かる通り、企業はもう従業員を守らない。中高年も企業から放り出されているのだ。

では、路頭に迷ったら政府が助けてくれるのか。

政府もまた財政不足で苦境に落ちた国民を助けるよりも見捨てる動きになっている。国も自分を守ってくれないのだ。

政府も財政が厳しくなっていて、国民から税金という形で毟り取っている。(マネーボイス:なぜ消費税10%で終わると思った? すでに検討に入った携帯電話税と追加の消費増税=鈴木傾城

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自分で自分を何とかしないと容赦なく叩き落とされる

企業は45歳で社員を大量にリストラし、国も助けてくれるどころか税金をどんどん引き上げて国民から毟り取ろうとしている。自分で自分を守らなければならない。

学歴があれば問題ないのだろうか。

いや、学歴があっても、企業が効率化して人が要らなくなったら容赦なく見捨てられる。名だたる企業のリストラされる社員は、そのほとんどが大学卒であることを考える必要がある。

これは、「学歴も自分を守ってくれなくなった」ということだ。

そもそも現代社会では、無理して学歴を手に入れること自体が一種のワナになっている。学歴がないと就職できないと煽り立て、学生に多額の借金を背負わせて大学と消費者金融が儲ける。学歴をエサにして学生をカモにしている。

学歴が身を助けるどころか、学歴を取るための莫大な借金が学生を自滅させていく。企業は学歴がないと雇わない。かと言って、学歴にすがりつく者を徹底的に食い物にする。現代はそんな邪悪な世界である。

では、いざとなったら「家族」が助けてくれるのか。

それも期待できなくなりつつある。日本は30年に及ぶデフレで苦しんできた国であり、このデフレによって親世帯も収入が上がらず、経済的な安定を失ってしまっているからだ。

ニートやフリーターや引きこもりをしていた人間たちは、親に依存し、寄生して生きていた。しかし、現在はその親世代が困窮化しており、いつまでも自立できない子供の面倒を見られなくなりつつある。

このように見ると、社会は非常に厳しい方向に変質したことが分かるはずだ。

今まで安定した生活を保障してくれていたはずの、「学歴・企業・国家・家族」のすべてがセーフティーネットとして機能しなくなった。誰かが助けてくれるどころか、食い物にされていく。

自分で自分を何とかしないと、容赦なく叩き落とされる社会と化したのだ。

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「スマートフォンひとつで仕事ができる」を理解できるか?

誰も頼りにできない中で生き残るためには、「自分に何が必要なのか」を常に考えておかなければならない。生き残るために必要な武器は自分で手に入れるしかない。

現代社会は超高度情報化社会なので、一般的には高度に専門化・体系化された知識が必須である。端的に言えば、ハイテクとインターネットの高度な知識が必要になる。それが武器となって収入を生み出す。

いまや「スマートフォンひとつで仕事はできる」と豪語する人も出てきているのだが、スマートフォンひとつで仕事をするためには、実はそのスマートフォンを支えている技術を極限まで使いこなさなければならない。

どのスマートフォンを使うのか。どのように使うのか。どのアプリが重要なのか。やりたいことはどのアプリで実現できるのか。アプリはどのように使いこなさなければならないのか。データはどう保存すべきなのか。

こうした問題を解決するためには、技術に対する深い知識がなければならない。逆に言えば、ITに関する高度に専門化・体系化された知識がある人だけが「スマートフォンひとつで仕事ができる」のである。

教育でこうした知識が手に入ると期待してはいけない。教育は昔のことは教えるが新しいことは教えられない。未来は猛スピードで進化し、教師も教える技能がない。

今でもスマートフォンですぐにグーグルにアクセスして検索できる時代に、いつまでも詰め込み教育のカリキュラムしかできていないのを見ても教育の限界が分かるはずだ。

そのため、自分で動いて業界の深い専門知識を手に入れることができるかどうかで、人生が大きく分岐していく。

激甚な競争に晒されている企業は、もはや昔のように人を育てている暇もカネもない。さっさと即戦力を雇う。単に学歴があっても高度な知識がなければ役に立たない人間なので切り捨てられるだけだ。

自分が生き残れるのかどうかは、「スマートフォンひとつで仕事ができる」が理解できるかどうかで推し測ってみてもいいかもしれない。

あなたは自分自身をバージョンアップできるだろうか?

今後は、国も企業も家族も頼れないことを見越して、自分で自分を助けるしかない。誰も助けてくれないのだから、そんな社会では「自分で自分を高度化させる」以外に生き残れない。

「5G」が社会に浸透していくと、超高度情報化社会はますます過激に進んでいく。
インターネットのさらなる進化、人工知能の促進、ロボット化、フィンテックの浸透などによって、社会は「新しい時代」に移行するのだ。

こうした中、IT分野への知識と対応がどこまでできるかで自分の将来が決まると言っても過言ではない。IT技術の基本的な部分が理解でき、高度に使いこなし、次々と生まれるイノベーションで自分自身をバージョンアップしなければならない。

社会が一段も二段も高度化するのに自分が高度化しないのであれば、それは次の時代に取り残され、生きていけなくなる。待ったなしだ。

自分を自分で向上させることに成功した人は、これからの格差社会の中で有利なポジションを手に入れることができる。

その逆に自分を助けられなかった人は、まわりも助ける余裕がなくなっているので、そのうちに捨てられて社会の底辺に落ちていくことになる。

誰も頼りにならないのだから、自分自身でどれだけ自分を引き上げることができるのかが生き残れるかどうかの鍵になる。もう今の世の中で生き延びるためには、「頼れるのは自分だけ」になっているのだ。

「新しい時代」が社会を変える中で自分で自分を引き上げないと、個人も国も容赦なく時代に見捨てられて下手すれば為す術もなく死んでしまう。新しい時代はすぐに来る。

あなたは自分自身をバージョンアップできるだろうか?

『邪悪な世界の落とし穴: 無防備に生きていると社会が仕掛けたワナに落ちる(鈴木 傾城)』

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