タブレットのスタイルに慣れて徹底的に使いこなせた方が未来のために役に立つ

タブレットのスタイルに慣れて徹底的に使いこなせた方が未来のために役に立つ

時代から取り残されても特に問題はない中高年は別にして、これから未来を切り拓いていく必要がある若年層は、パソコンみたいな時代遅れなものに注力するのではなく、誰よりも早くタブレットのスタイルに慣れて、徹底的に使いこなせた方が自分の未来のために役に立つ。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019メディア『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

タブレットを習熟させておく方が未来がある

今、アドビが全力でタブレット市場に乗りだしている。アドビの主力アプリケーションと言えば、「Adobe Photoshop(アドビ・フォトショップ)」と「Adobe Illustrator(アドビ・イラストレーター)」なのだが、2019年11月にフォトショップのiPad版が投入され、今後はイラストレーターのiPad版が投入される予定になっている。

実は、iPad版のフォトショップはあまり評価が良くない。アプリ自体の完成度は高いのだが、デスクトップでできる機能の多くが実装されておらず、ユーザーインターフェースも洗練されていないからでもある。

まだまだプロがデスクトップを捨ててiPadに乗り換えて、iPadひとつで仕事ができるようになっていない。

ただ、アドビも「最初のリリースでは主に合成機能やレタッチツールなど、多くのユーザーが使う機能に対応しました。今後も続々と機能が追加されます」と公式のページで述べているように、それが完璧なものであるとは言っていない。

あくまでも「クリエイターの選択肢を拡張する取り組みの第一歩」である。

アドビ・ユーザーであれば誰もが知っているように、この会社の真骨頂は「絶え間ない機能拡張」なのだ。毎年毎年、必ずアプリケーションを高機能化させていく。それがアドビのDNAであるとも言える。

今後、アドビはiPad版フォトショップ、そして今後登場するであろうiPad版イラストレーター等々のアプリを長期スパンで高機能化させていくはずだ。そして、どこかの時点で、クリエイターのメインはデスクトップからタブレットになっている。

「iPad Pro」と「Apple Pencil」の組み合わせは、漫画やイラストを主軸にした表現者を一気にパソコンからタブレットに転換させたのだが、こうした流れにフォトデザイナーやイラストレーターが続いていく形になる。

今はそうでなくても、これからそうなる。そのため、今のうちにクリエイターはタブレットを徹底的に使いこなしておくのが正しい生き方となる。教育現場でも、子供たちにパソコンを教えるのではなく、タブレットを徹底的に習熟させておく方が未来がある。

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「なぜパソコンでやる必要があるのか」と変わる

アップルのiPadのような板型のコンピュータは「タブレット」と呼ばれている。アップル以外にも多くの企業がこのタブレット市場に進出している。ノートPCもタブレットに大きな影響を受けて、一部はタブレットになろうと進化しているものもある。

タブレット型については、「ノートブックに取って代わるものではない」という意見もある。「タブレットはコンテンツ消費型としては優れているが、創造のツールとしては力不足だから」という現状があるからだ。

しかし、アップルの「iPad Pro」がノートPCと遜色ない処理能力を備え、しかも「iPadOS 13」で、いよいよノートブックがやっているフォルダへのアクセス、外付けドライブへの対応した。

zipファイルの圧縮・解凍、キーボード・ショットカット等の機能も付与して、さらにアクセシビリティ機能としてマウスまで使えるようになった。

2019年になって、アップルの方向性は明確にタブレットを、ノートブックのように多機能に業務をこなせるものへと転換しているというのが分かる。これまで「iPadOS」は「iOS」としてスマートフォンと同じOSだったのが明確に分離したのだ。

もちろん、アップルは「MacOS」をも進化させている。今後も動画編集やプログラム開発のような「重量級」の作業が「MacOS」の上で行われるわけで、「iPadOS」がいくらパソコンに近づいたからと言ってパソコンを消し去るわけではない。

しかし、タブレットでできることが増えるようになると、「持ち運びやすい」「扱いやすい」という利点が生かせるタブレットがメインになるケースが増えるようになり、かなりの人がノートブックよりもタブレットで仕事をするようになる。

信じられないかもしれないが、企業もノートブックからタブレットへと移行していくことになる。

「表計算や定型文書はパソコンでないと作れない」という声もあるのだが、数年経ったら「パソコンでなくても問題なくなった」という話になり、最後には「なぜパソコンでやる必要があるのか」という流れになっていくはずだ。

タブレットはペンも使えるわけで、パソコンにはない使い勝手がやがてパソコンを「不便なもの」と思わせるようになっていく。

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未来とチャンスはタブレットの方にあるのだ

「タブレット=閲覧用。パソコン=業務用」という思い込みをしている人はまだIT業界ですらも多い。

パソコン文化にどっぷりと浸って生きていた人間であればあるほど、タブレットよりもパソコンの使い方の方に慣れているので、パソコンでできることをわざわざタブレットでしようとは思わない。

かく言う私も、スマートフォンもタブレットもノートブックもデスクトップも持っているのだが、長文を書こうと思ったら常にデスクトップに向かって「パソコンでの作業」を第一優先にする。

旅先ではスマートフォンやタブレットを使って作業をする機会も増えているのだが、やはり慣れたパソコンに比べると作業のやりにくさは強いストレスを感じる。時代遅れだと言われてもキーボードを使いたい。

しかし、スマートフォンに慣れた若年層は、キーボードよりもタッチスクリーン上のフリック入力の方が早かったりするわけで、むしろキーボードにストレスを感じている。街でフリック入力をしている若い女性を見るが、そのスピードには驚嘆する。

キーボードひとつですらもパソコンに慣れていると、スマートフォンやタブレットに移行できないのだが、最初からフリック入力で生きてきた若者たちは、むしろ物理的なキーボードの方が自分の行動の自由を縛る「愚鈍な悪癖」に見えている。

キーボードはひとつの例だが、パソコンに慣れすぎた人間はどうしてもタブレットが閲覧用にしか見えない。しかし、客観的に見るとタブレットは着実に「ただのコンテンツ・ビューワ」から業務用にシフトしている。

すでに時代から取り残されても特に問題はない中高年は別にして、これから未来を切り拓いていく必要がある若年層は、パソコンみたいな時代遅れなものに注力するのではなく、誰よりも早くタブレットのスタイルに慣れて、徹底的に使いこなせた方が未来のために役に立つ。

スマートフォンやタブレットには、業務用としてはまだ足りないものも多い。その足りないものを埋めていくのは、実のところ巨大なビジネス・チャンスでもある。未来のマイクロソフトやグーグルは、タブレットで何かのキラーアプリを作り上げた企業や個人が生み出すことになるはずだ。

未来とチャンスはタブレットの方にあるのだ。パソコンではない。子供にパソコンを1人1台とか言っている国と、タブレットを1人1台と言っている国があれば、タブレットで育った子供の方が未来とチャンスをつかめる。

数年前まで「スマートフォンしか見ていない若者は頭が悪い」とか言っている馬鹿な高齢者もいたが、そのうちに「パソコンが業務用、タブレットは閲覧用」と思い込んでいる人間も愚鈍扱いされていくことになるだろう。

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