日本経済は消費税という大量破壊兵器によって、完全に焼け野原になっていく

日本経済は消費税という大量破壊兵器によって、完全に焼け野原になっていく

全国商工新聞は、消費税10%増税による商売への影響について統計を取っているのだが、「廃業を考えざるを得ない」との回答は、流通・商業で11.9%、宿泊・飲食業で15.1%と2桁に上ると報告している。消費税を上げることによって政府の税収は一時的に増えるかもしれない。しかし、長い目で見ると日本経済を停滞させ破壊していく。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

恫喝されてまで消費する人はいない

2019年10月1日、いよいよ消費税が引き上げられて10%になっていく。消費税を上げるたびに日本経済が衰弱しているのを見ても分かる通り、「消費増税は日本経済の大量破壊兵器」になり得る。

逃れられない税金が、自分自身の生活にも重みがずしりとのしかかる。

にも関わらず、国民が安倍政権に対して激しい怒りをぶつけないのは、安倍首相が退陣して政権運営能力のない反日野党が政権を奪取したら、日本はめちゃくちゃになってしまうと考えるからだ。

また旧民主党政権みたいな反日政党が政権を取ったら日本は終わる。それならば、安倍政権が続いた方がずっと良い選択肢であると考える。国民はもう懲りた。誰も消費税の引き上げには賛成はしていないが、反日野党も望んでいない。

結局、国民は「政権能力のない反日野党に政権を取らせるくらいなら、消費税10%の方がまだマシ」と考えた。だから、日本人は選択肢のない中で消費税10%を受け入れることになった。

国民は、消費税の引き上げが正しいと思っているわけでは決してない。

普通に考えれば分かることだが、消費税とは消費にかかる罰則だ。「買い物」をするたびに罰を受ける。消費に税金をかけるというのは、「消費を減らせ」と政府が恫喝しているのも同然なのだから消費は確実に減退する。

当たり前だが、恫喝されてまで消費する人はいない。

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消費増税は日本経済の大量破壊兵器と化す

消費者の目線で言うと消費税は「お前は消費したのだから罰金を取ってやる」というものなのである。消費税率を上げていくというのは、「今後は消費するな」と言っているのと同じことなのである。

「消費すれば罰してやる」と政府が恫喝しているのであれば、確実に消費は減る。日本はすでに少子高齢社会に入っており、高齢者は細々ともらえる年金を頼り、なけなしの貯金を食いつぶしながら生きている。

いろいろな不幸が重なって、まったく貯金を持たない高齢者もいるわけで、生活保護受給者の半分は高齢者になっている。彼らはもう支援なしに生きていけない状況に落ちている。

また若年層や女性も、労働環境が変わって非正規雇用でしか仕事が見つからなくなり、いつクビになるのか分からない上に、賃金がどんどん低下してしまっている。

正社員として会社に勤めている従業員も、会社が株主重視経営(ROE経営)に変わったことで、賃金上昇が望めなくなりつつある。

そんな社会になっているのに、ここで消費税を引き上げれば状況はさらに悪化するのは当然のことである。誰もが消費をためらうようになり、貧困のために消費したくてもできない層が続出していく。

100円どころか10円単位で節約している人が増えているのに、ここで消費税が引き上げられると、すべての努力が無に帰す。消費税が引き上げられると、100%の確率で消費は減退していくのである。

消費税は国民全員にかけられるものである。ということは、国民全員が「買うのは控えよう」と考えて行動することになるわけで、内需は減退する。軽減税率は、その買い控えを少しは抑制させるかもしれないが一時的なものでしかない。

そうすると企業はどうなるのか。

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消費税を上げることによって政府の税収は逆に減る

誰も消費しないで節約するようになるのだから、企業の売上や利益は間違いなく悪化する。それも社会全体で企業環境の悪化が起きていく。ありとあらゆるものに消費税がかかるというのは、ありとあらゆる業界で売上が減るということになるのだ。

まさに、消費増税は日本経済の大量破壊兵器と化す。

消費税は「お前たちは消費をするな」と政府自らが国民を恫喝する行為である。「消費をしたらお前たちの金を奪ってやる」という政府からのメッセージだ。

こんなメッセージを買い物するたびに発せられたら、物を買いたいという気持ちは確実に失せる。それでも食べないわけにもいかないし、生きていくうえで様々な雑費を支払わなければならない。

金持ちや大企業がタックスヘイブンに金を送って税金逃れをしているのがパナマ文書で暴露されているのだが、富裕層や大企業がのうのうと税金逃れしている中で、国民は酷税を強いられて逃げられない。

それが消費税というものなのだ。

日本人の賃金は上がっていない。そんな中で消費税という取り立てだけは厳しくなると消費は先細りする。そうすると、すべての業種のすべての企業で売上と利益が減っていく。

ただでさえコスト削減に邁進しているのが現在の企業の姿であり、売上と利益が減れば間違いなく起きるのが従業員の削減である。消費税を上げることで、リストラと雇用の抑制が起きる。それと当時に賃金の抑圧も起きる。

そうなると、人々は仕事が見つからなかったり、見つかったら賃金の安い非正規雇用だったり、賃金が上がらなかったりする中で生きないといけないのだから、生活防衛のためにますます消費をしなくなる。

消費税10%は日本人をみんな節約志向にしてしまうだろう。高額商品を控え、100円ショップの安物で買えるものは100円ショップで済ませてしまうはずだ。あるいは、アマゾンで中国製の粗悪品ばかりを買うようになるはずだ。

さらに多くの消費者は、インターネットでメルカリやヤフオクのようなサイトで、中古品ばかりを買う消費行動になっていく。

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100円ショップの製品やアマゾンの粗悪品は、大部分が中国製や韓国製である。そうしたものが売れて得するのは、中国や韓国であって日本ではない。そして、中古品の流通は、その商品の製造企業には何の利益ももたらさない。

日本の国内は粗悪品で満ち溢れるようになっていき、真っ当な価格で、真っ当な製品やサービスを売っている日本企業の収益は、こうした消費行動によって悪化して立ちゆかなくなる。

日本企業と言うと、誰もが東証一部上場の企業を思い浮かべる。しかし、実際のところ日本の全企業数のうち99.7%を占めるのは中小企業である。

消費税引き上げはこの99.7%を占めるのは中小企業を直撃する。そして、消費税の引き上げによって衰弱が加速されていく。消費税をクライアントに転嫁することができない企業もあるわけで、そうした企業は廃業に追いやられることもある。

全国商工新聞は、消費税10%増税による商売への影響について統計を取っているのだが、「廃業を考えざるを得ない」との回答は、流通・商業で11.9%、宿泊・飲食業で15.1%と2桁に上ると報告している。

「消費税の引き上げ分を消費者に転嫁すればいいではないか」と言うのは、競争が激しい業種であればあるほど成り立たない。体力あるライバルが転嫁しなければ、客はみんな安い方に流れていく。転嫁したくても転嫁できない状況になる。

だから、99.7%を占める中小企業は深刻な状況になっていくのである。体力のない企業が消耗し、そして消えていく。

消費税を上げることによって政府の税収は一時的に増えるかもしれない。しかし、長い目で見ると日本経済を停滞させ破壊していく。

「消費税は日本経済の大量破壊兵器」なるゆえんだ。それでも、政府は消費税を引き上げる。そして、恐らく10%は最終地点ではない。数年経ったら、また理由をつけて引き上げていく。

その時、日本経済は消費税という大量破壊兵器によって、完全に焼け野原になっているはずだ。

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