「上級国民」は地位や立場や学歴をスーパーで卵でも買うように買っている

「上級国民」は地位や立場や学歴をスーパーで卵でも買うように買っている

最近、アメリカで「米史上最大の大学入学スキャンダル」が発覚している。エール大学、スタンフォード大学、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)、ジョージタウン大学等々の一流大学に、超富裕層が高額の賄賂を払って自分の子供を裏口入学させていたのである。

この富裕層の中には、有名女優もいたということで、問題はひときわ大きく取り上げられ、大批判にさらされた女優が法廷で号泣するという光景もあった。

しかし、富裕層の子供たちが、異様なまでに学歴が高いというのは、今に始まったことではない。富裕層は、子供たちに教育費に湯水のごとく金をかけられる環境にある。また、親の人脈やコネや財力で有名大学に送り込む「力(パワー)」もある。

そのため、彼らはカネで学歴も地位も何でも買えるようになっているのである。

最近、日本では、こうした特権階級を「上級国民」と揶揄するようになっている。上級国民は、普通では売り物とは思われていない「地位・立場・学歴」も買っている。

それこそ、スーパーで肉や卵や野菜でも買うように、地位や立場や学歴を買っているのである。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

上場企業の社長になる簡単な方法

あなたがどこかの企業の社長になりたいとする。どうするだろうか。

「その企業に尽くし、何十年も多大な貢献をし、それによって多くの人に認められるように努力する」

それが、あなたの答えではないだろうか。まさに、それは正々堂々とした真っ正面の手法だ。世の中はそうであるべきで、一生懸命に勉強し、努力した人が認められるのが、社会のあるべき姿でもある。

しかし、どこかの企業の社長になるには別の方法もある。その会社の株式を50%取得するだけでいい。そうすれば、ほぼその企業を手中に収めたことになり、あなたは代表取締役でも役員でも何でもなれる。

つまり、カネさえあれば、そのカネで会社をも買うことができて、結果的にその会社でどんな身分にでもなれる。

その会社について何の貢献も、知識も、努力もいらない。その会社が何を作っている会社なのか、知る必要すらもない。何十年も会社に尽くす必要などまったくない。

非上場会社の株を手に入れるのは難しいが、上場会社であれば普通株式が買えるのだから、理論的には、ただカネを用意して株式市場で合法的に50%取得すればいいことになる。

上場企業で、時価総額が10億や20億以下の会社など、ざらにある。日本の上場企業でも20億円以下は470社は超える。

5億円や10億円ほどあれば、あなたは上場企業の社長になることすらも可能なのである。あなたもカネがあれば、そのようなことをすることができる。

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学歴も「カネで買える」

世界中の多くの由緒ある一族、すなわち支配層に入る一族は、そうやって有力な企業の役員となって何ら苦労もなく地位も名誉も巨額配当も手に入れている。

つまり、金持ちはありとあらゆる場面でカネを支払うことによって、恵まれた社会的な恩恵を受けることができるようになる。

学歴もカネで買うことができるのは「当然のこと」である。

アメリカでセレブを巻き込んだ裏口入学が明るみに出て、「自由競争の原則はどこにいったのだ」とアメリカ人は嘆いたが、振り返ってみると世界中の多くの支配者層の子供たちが、オックスフォード大学やハーバード大学の学生であり出身である。

アウンサン・スーチーも、ベナジール・ブットも、インディラ・ガンジーも、みんな有名大学の出身だが、彼らはみんな天才だったわけではない。

しかし、親が支配者層であれば、名門大学は入学と卒業を可能にするシステムがある。欧米の有名大学もそうなのだから、日本の大学もまた似たようなものだと思えばいい。学歴も「カネで買える」というのが現実だ。

学歴は買う価値があるのだろうか。もちろん、ある。なぜなら、学歴でその人の人生は「ほとんど」が確定するからだ。高学歴は優遇され、低学歴は下層に落とされる。

資本主義社会になると、表向きには身分がないので、何らかの物差しで人間を推し量らなければならない。かつては、それが親の身分だったりしたのだが、現在は「学歴」で人物を推し量る決まりになった。

だから、学歴社会は「学歴身分制度」になっていると気付かなければならない。学歴が高ければ高いほど、社会的に優遇されて生きやすい世の中になる。

実は、この学歴社会は支配者層には非常に好都合な制度なのである。学歴社会こそが現代の身分制度であり、自分たちの地位を守るものになるからだ。それは、自動的に身分を固定化させる働きをする。

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カネがないと学歴が得られない社会

学歴がカネで買えるという裏事情があれば、支配者層はもちろん学歴をカネで買う。そうすると、金持ちの一族はみんな高学歴になる。

そして、現代社会を学歴社会にして、学費をどんどん上げて一般の人々が高学歴を取りにくい社会にすれば、学歴による身分制度が完成する。

奨学金制度があるとは言えども、先進国の有名大学はほとんどが非常に学費のかかる仕組みになっており、それは日本でも変わらない。

カネがないと学歴が得られない社会になりつつあるのだ。これは、これからもっと顕著になっていく。なぜなら、そうすることによって「学歴身分制度」が完成するからである。

分かりやすく言うと、世の中はこのようになっている。

(1)世の中を学歴社会にする。
(2)支配者層は学歴をカネで買う。
(3)低所得層には競争させる。
(4)教育にカネがかかるようにする。
(5)低所得層はカネ不足で進学不可になる。
(6)高学歴は富裕層の特権にする。

もちろん、奨学金制度や、本人の血のにじむような努力によって名門大学の学歴を手に入れる真の秀才・天才が世の中には何千人かいて、普通の家庭の子供でも学歴社会のトップに上り詰めることも可能だ。

しかし、逆にその数千人の秀才が目くらましになって、学歴身分制度の仕組みは見えなくなっている。

学歴がないのは、自分が勉強しなかったり、自分の頭が悪いからであり、自分の能力に限界があるのであれば、給料が低くても出世しなくても「仕方がない」と思う。

つまり、すべては自分のせいであると思い、自分の低い身分に納得するようになる。上級国民がそれをカネで買っているとは考えもしないで……。

「持っている者」と「持たざる者」

本当は裏があって、学歴も「売り物」で富裕層はいつでもそれを買えるという事実を知っていれば、自分に仕掛けられた「社会のワナ」に気付くのだが、ほとんどの人はそれを知らないまま一生を過ごす。

だから、何かにつけて「努力」することを強いられる。しかし、あなたは以下の事実をよく噛みしめる必要がある。

「普通の人が必死で努力して学歴を手に入れようとしているが、上級国民はカネで簡単に手に入れる」

努力は確かに尊いものであり、人間が人間らしく生きる上で必要不可欠なものだ。努力することによって人は成長する。だから、努力することは無駄ではない。

高学歴を手に入れるというのは、勉強するということだが、勉強は個人的にも重要なものだ。

しかし、一方で努力が押しつけられ、一方ではそれがカネで買えるようになっているのだとすれば、それは大きな社会矛盾である。しかし、その社会矛盾が一般には見えていない。

見えていないから、「学歴による身分制度」が固定化するように支配者層が動いていることすらも気付かない。もう一度、その意味を確認して欲しい。

・教育にカネがかかるようにする。
・低所得層はカネ不足で進学不可になる。
・高学歴は富裕層の特権にする。

現代社会は「カネ」を持っている一族が上級国民であり、特権階級は身分も、地位も、立場も、学歴も、すべてカネで解決することができるようになっている。

最近、日本では特権階級が事故を起こして人を何人も轢いて殺しても「逮捕されることもない」という実態が明らかになって、「上級国民は人を殺しても逮捕されない特権があったのか」と怒りを買っている。

答えを言えば、その通りだ。「上級国民」なるものは、いろんな特権を持っていて、それを気付かれないように生きている。たまにそれが表沙汰になる。(written by 鈴木傾城)

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最近、日本では特権階級が事故を起こして人を何人も轢いて殺しても「逮捕されることもない」という実態が明らかになって、「上級国民は人を殺しても逮捕されない特権があったのか」と怒りを買っている。答えを言えば、その通りだ。「上級国民」なるものは、いろんな特権を持っていて、それを気付かれないように生きている。たまにそれが表沙汰になる。

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