新しい情報はカネの匂い。ロスチャイルドがそれを証明して社会が追随した

新しい情報はカネの匂い。ロスチャイルドがそれを証明して社会が追随した

CIA(米中央情報局)は世界最大の諜報機関である。CIAは特定のミッション(反米指導者の暗殺、左派勢力の弱体化、反政府組織の援助)を遂行する諜報機関としての側面が強調されているのだが、実際には全世界から生の情報を徹底的に吸い上げる「情報収集機関」である。

このCIAが吸い上げる情報は、もちろん各国の政治情勢であったり、軍事情勢であったりするのだが、その中でも重要な役割を果たしているのが「経済情報の収集」でもあるのはあまり知られていない。

資本主義において、経済情報の動向は国家の命運を決めるものである。

最近ではベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領が極端なポピュリズムで国を破綻させて、独裁に転向しているのだが、指導者が間違えた経済運営をしていたら、国家はいとも簡単に破綻していく。

ところで、このCIAの前身は「OSS(Office of Strategic Services)」という組織だった。日本語で言うところの「戦略諜報局」である。このOSSを設立したのはジェームズ・ウォーバーグやジョン・ピアポント・モルガンであったのは周知の事実だ。

彼らは銀行家であると同時に投資家でもあった。なぜ銀行家・投資家であった彼らが諜報機関を設立する必要があったのか。なぜなら、銀行家・投資家にとって、儲けるためには正確な情報がどうしても必要だったからだ。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

正確な情報をつかんでいる人間が莫大な富を手に入れる

ある時、ジョン・ピアポント・モルガンは、「これからの株式市場はどうなるのか?」と記者に尋ねられたことがあった。この時、モルガンはただ一言このように答えた。

「変動する」

株式市場は停止することはない。上か下かに必ず変動することになる。しかし、どちらに変動するのかは誰にも分からない。確率は上下ともに50%なのだが、それを見極めるのは至難の業だ。

もし、その動向を正確に知ろうとするのであれば、何か必要なのか。それが「正確な情報」なのである。

株式市場は情報によって突き動かされている。そのため、正確な情報をつかんでいる人間が莫大な富を手にいれることになる。これに関しては、世界最強の財閥であるロスチャイルド一族が最もよく知っていた。

ロスチャイルド一族の情報戦での劇的な勝利でよく引き合いに出されるのは「ワーテルローの戦い」での立ち振る舞いである。

1815年当時、フランス陣営とアメリカ陣営は激しい対立と衝突を繰り返していたのだが、フランス側の指導者がナポレオン・ボナパルトだった。

ナポレオンが勝てばイギリス国債(コンソル公債)は暴落する。イギリスが勝てば逆にこの国債は暴騰する。イギリスが勝つか負けるのかの情報をいち早く察した人間が投機に勝つことになる。

ロスチャイルド一族は、この当時から「情報通」として知られていたので、すべての投機家はロスチャイルドの動きに注目していた。

ロスチャイルドはどうしたのか。当初ロスチャイルドはイギリス国債を売った。

これによってすべての投機家が、「イギリスは負けたのだ」と察してイギリス国債を大量に投げ売りし始め、国債は紙くず同然になった。その時、今度は逆にロスチャイルドは猛然とイギリス国債を買いまくっていった。

実はイギリスは戦争に勝っていたのである。それをロスチャイルドは最初から知っていて、まわりの投機家をワナにかけながら自分ひとりでぼろ儲けをしたのだった。

正確な情報を手にれていたら、ぼろ儲けができる。そう考えれば、後にウォーバーグやモルガン一族が諜報機関を設立して自分たちがそこに居座った理由が分かるはずだ。それは「もっと儲けるため」だったのである。

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新しい情報で「莫大な富」が転がり込んでくる可能性

情報は「武器」である。資本主義の社会であれば、「正確」な経済情報そのものを先読みできれば、凄まじく有利であるということが分かる。

資本主義が「グローバル化」と「高度情報化社会」に向かっていったのは、勝手にそうなったのではない。

この2つは実は「儲けるための鉄則」だったのだ。

1800年代からすでにロスチャイルド一族は、正確な情報をつかむためにドイツ、フランス、イギリス、オーストリア、イタリアの5カ国に拠点を置いて意図的に一族を「グローバル化」させている。

(1)一族をグローバル化する。
(2)多岐で正確な情報を手に入れる。
(3)情報を使って金融市場で儲ける。

この三点がロスチャイルド一族の富の源泉だったわけで、この手法が莫大な富を生み出していると分かった以上、資本主義が「グローバル化」と「高度情報化社会」にひた走ったのは必然だった。

資本主義は「儲かる方向」に発展する。だから、現代社会はグローバル化に向かって暴走していくことになり、さらに高度情報化社会になっていくのも止まらない。

「儲かるから、社会はその方向に向かっている」というのを意識するのは重要だ。この意識がないと、世の中で何が起きているのか読めなくなる。

逆にこの意識があれば、世の中がどちらの方向に転がっているのか読めるようになる。現代社会は善悪で動いているのではない。儲かるかどうかで動いている。資本主義だからだ。

かつて、人々がラジオにかじりついていたのはなぜか。ラジオから最新の情報がもたらされたからだ。次に人々はテレビにかじりつくようになったが、それはテレビが最新の情報を莫大にもたらすようになったからだ。

そして現代、人々はインターネットにかじりつくようになったのだが、それはインターネットが最新の情報をいち早くもたらすようになったからだ。「グローバル化」と「高度情報化社会」が、インターネットをもたらして発展させている。

そして、人々は新しい情報に激しく反応する。

なぜか。もしかしたら、新しい情報で「莫大な富」が転がり込んでくる可能性があるからである。新しい情報は、カネの匂いがするのだ。だから、人々は新しい情報を手に入れようと躍起になっている。(written by 鈴木傾城)

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人々は新しい情報に激しく反応する。なぜか。もしかしたら、新しい情報で「莫大な富」が転がり込んでくる可能性があるからである。新しい情報は、カネの匂いがするのだ。だから、人々は新しい情報を手に入れようと躍起になっている。

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