IT産業が世界を飲み込む中、ハイテクセクターに傾斜するのは悪くない

IT産業が世界を飲み込む中、ハイテクセクターに傾斜するのは悪くない

長期投資するにあたって、ハイテクセクターは乱高下が高く、しかもどの企業が成長し続け、凋落してしまうのかが読みにくいセクターであり、多くの長期投資家はハイテクセクターを避けてきたのが現状だ。

ハイテクセクターに傾斜するのはリスクがあると思われていたのだ。それは、今でも正しい一面がある。

ハイテクセクターの競争は凄まじく、しかもハイテクセクターはしばしば巨大なパラダイムシフトが起きる。

飛ぶ鳥落とす勢いで成長していた企業が、突如として彗星のように現れた他の企業に一瞬にして市場を奪われて敗退する姿も珍しくない。

このセクターは難しいセクターなのである。しかも、ハイテクセクターは一度、巨大バブルに見舞われたことがある。

この狂乱のバブルについては、以前にマネーボイスで書いたことがある。(マネーボイス:ビットコイン版「バブルの物語」いつか死ぬまで踊り続ける覚悟はあるか?=鈴木傾城

ハイテクセクターは常に買い上げられ過ぎる傾向があって、バリュー投資家はハイテクセクターに手が出せない。

しかし、ウォーレン・バフェットが数年前からいよいよハイテクセクターに手を出し始めたのを見ても分かる通り、長期投資家もハイテクセクターに目を向けなければならない時期が来ている。

ハイテク産業は世界を変え、世の中を変え、時代を変えていき、現代文明の「神経網」になりつつあるからだ。これはS&P500のセクター別の時価総額を見ても分かる。

1995年を起点にしてみると、ハイテクセクターはバブルとその崩壊の異常事態を除くとずっと右肩上がりにあるセクターだというのが分かるはずだ。

今後、ビッグデータ、人工知能、仮想通貨、フィンテックとハイテクセクターを中心としたイノベーションは次々と時代を塗り替えていくことになるので、この分野が多くの産業をハイテクセクター向けに作り変えていくのは間違いない。

だから、このセクターの優良企業やETFを所有するというのは悪い話ではない。ハイテクセクターに傾斜するリスクを恐れるよりも、むしろハイテクセクターの優良企業を1つも保有していないリスクを恐れなければならない。

時代は変わっている。ドットコム・バブルの悪夢から醒めない投資家もいるだろうが、長期に優良企業を保有したいと考える投資家は、ハイテクセクターも十分に検討対象になる時代に入っている。

ただし、この産業は相変わらずボラティリティもバリュエーションも高いので、買い時を間違うと長期に渡って苦しむことになるセクターでもある。慎重に継続して買い続けることができる投資家はハイテクセクターでも悪くない。

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